コロナ禍により転職市場は今冷え込んでいますが、各種企業がテレワーク環境で業務ができるようIT化を急ピッチですすめていることもあり、IT業界は求人の落ち込みが少ないです。
そのような状況で、時間や場所にとらわれず、テレワーク環境が充実しているIT業界への転職を検討している方も多いと思います。
そこで今回は、IT企業に30年近く勤めており採用も担当した経験から、これからIT業界へ転職しようと思っている方が、身に付けておきたいスキルを7つピックアップしました。
今回の記事は以下の人に向けて書きました。
- 20代、30代のIT未経験者で、IT業界に転職したい人
- 新卒でIT業界に就職する際に、最初から同期に差をつけておきたい人
- 既にIT企業に勤めているが、ITエンジニアとしてよりスキルアップしたい人
IT業界に入るために身に着けておきたいスキルとは
IT業界で必要なスキル① プログラミングスキル
「そんなの当り前だろう!」と思うかもしれませんが、実はIT企業でもプログラミングができない人はたくさんいます。
若いうちからプログラミングは下請け会社に任せてしまう企業であったり、親会社から出向した管理職であったり。
プログラミングは問題解決のための手段の一つにすぎないのです。
IT企業ではプログラミングができなくても、ビジネスマンとして後述するスキルを備えていて、お客様や関係者とコミュニケーションを交わすことができれば十分立ち回れてしまいます。
新入社員は入社してからプログラミングを学習しますし、IT未経験の転職者でも前職での知識や実績が豊富であれば、プログラミングができなくてもIT業界に入れるかもしれません。
だけどなのか、だからなのか、「プログラミングができる」と言えることがIT業界に入るのには優位なスキルになります。
今、プログラミングスキルを持っていないとしても、オンラインスクールに通うなり、書籍やオンライン講座のUdemyなどでプログラミングを学習するなり、少しだけでもプログラミングスキルを身に着けておくとよいです。
IT業界で必要なスキル② 専門知識
お客様はIT企業の人をITのプロとして、専門知識が豊富であるという認識をしています。
しかし、IT業界は新しい技術がどんどん入ってきます。
中には期待だけ高くて実用化に至らないものもあったりして、どれを選んで専門知識とするか悩むところです。
そのためには新しいことにアンテナを張って、他の人より早くキャッチし、概要だけでも語れるようになることです。
ネットのITニュースを複数ウォッチしておくことをおすすめします。
IT業界で必要なスキル③ 論理的思考力
論理的思考力は効率的なプログラミングを書くために必要ですが、それよりも他者とより正確にコミュニケーションをとるのにより必要となります。
論理的思考力を身に着けるのに簡単な方法があります。
それは、意見を述べる際「結論から言いますと、」から言い始めるようにしてください。
自ずと考えを論理的に整理するようになります。
試してみてください。
IT業界で必要なスキル④ コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルはどの業界でも重要なスキルに位置付けられますが、IT業界では色々な人が関わりながらシステムを構築していくため、どの年代を通しても最重要スキルになります。
特にIT企業においては、上位職に昇進するごとにプロジェクトやチームの管理が任され、プログラミングの作業が減ってきます。
つまりは、本人が成長、昇進、上位職へのスキルアップにおいて、コミュニケーションスキルの重要度が上がっていくのです。
「自分がどのように伝えたか」ではなく、「相手にどのように伝わったのか?」を絶えず意識してください。
IT業界で必要なスキル⑤ 文書作成スキル
文書作成スキルはコミュニケーションスキルの一部分であるため、こちらも重要です。
文書は本人の意向によらず多くの人に読まれることもあり、文章の上手下手で書いた本人の能力が評価されてしまいます。
設計書やプログラミングでのコメントなど、フォーマットのとおりに書くだけの文書作成スキルでは足りません。
フリーフォーマットで提案書や報告書が書けるようになってください。
IT業界で必要なスキル⑥ マネジメントスキル
主にプロジェクトマネジメントスキルになります。
スケジュール管理、コスト管理、要員管理、課題管理、リスク管理、等々…。
システム開発は多く人が関わって作り上げています。
自分および自分のチームのタスクの総量がどれだけで、それを納期までに仕上げるために、今週はどこまでできていないといけないのか?今は順調に進んでいるのか?
こういったことを即座に応えられるように、工程表や管理表を使いこなせる力が必要となります。
少なくとも自分自身のToDoは完璧に管理できるようにしておきましょう。
IT業界で必要なスキル⑦ カスタマー対応スキル
システムはユーザーに使ってもらってナンボです。
ユーザーがシステムに何を求めているのか?
ユーザーの業務を理解し、システムで何を解決するのかを提案できなければなりません。
ユーザー自身も気づかないニーズがあったりもします。
相手の微妙な表情や気持ちを読み取り、言葉の裏にある本音をうまく引き出したりするカスタマー対応スキルはとても重要です。
自分自身もユーザーとなって、クラウドのアプリケーションや他社が提供しているシステムを使ってみて、良い点、不満点を抑えておく訓練をしておくとよいでしょう。
または、自分でアフィリエイトブログを立ち上げて、どうやればユーザーが自分のサイトから購買活動をしてくれるかを研究し、実益を兼ねてカスタマー対応スキルを鍛えてみるのもひとつの手です。
まとめ
IT業界に入るための必要スキルを7つにまとめました。
あらためて振り返ってみると、IT業界だから特別なスキルが必要ということではありませんね。
IT未経験だからといって諦める必要は全くなく、むしろ新しい情報に敏感でワクワクできる人なら未経験でも受け入れてくれる企業はたくさんあります。
また、新たな技術の開発や各種業界の変化、法改正によるシステムの見直しは今後も発生されるため、IT企業は積極的に人材補充を行っています。
今後のITの存在価値を理解し、「これからどんなスキルを磨いていけばよいか」ということを見極めて、常に「価値あるITエンジニア」として認められるように日々スキルアップを試みることが大事です。
採用担当経験者である私からのメッセージでした。
がんばってください!