就職、転職するなら「IT業界はやめておけ」とか、「IT業界は腐ってる」という言葉をよく耳にします。
しかしIT企業のナカにいる人に言わせると「それは10年以上前の話、今は違う、働きやすい」というのが主流です。
ここではIT企業勤続約30年の筆者がIT業界の現状を伝え、IT業界にこれから就職または転職を考えている人が、安心して入っていけるよう背中を押したいと思います。
IT業界はブラック?→今はホワイトです
実際のIT業界の平均年収は631万円、平均残業時間は23.2時間です。(2019年8月時点)
働き方改革に積極的な企業が多く残業時間は減少傾向で、今はIT業界の実際の 多くの企業では残業代もきちんと出ますし、働きすぎないよう労働時間も調整されます。また、 IT業界全体の離職率は約10%と、それほど高いものではありません。
また、働く環境も今回のコロナ禍情勢により在宅ワークが主流になります。
ただし、ブラック企業がいまだ存在するのも事実です。
間違ってそのような企業に就職したり、転職したりしないように気を付けなければなりません。
なぜIT業界は「やめておけ」と言われるのか?
IT業界を敬遠する理由として、次のような不安があるようです。
毎日のように終電間際まで残業している?
確かに昔のIT業界はブラック企業も多かったと思います。
わたしも大手企業のシステム子会社勤務ですが、20年以上前は残業が月に100時間を超えることもザラにありました。
今は労働基準監督署の指導が厳しく、過度な残業はできなくなりました。
給料が安いイメージがある
IT業界の平均年収は約600万円と決して安いわけではありません。
ただし、仕事の二次請け、三次請けをする企業だと給与は安くなっていくと思います。
また、残業が多い企業は時給換算すると単価が安くなるのは否めません。
客先常駐SEが多いイメージがある。
こちらも決して多いわけではないのですが、比較的規模の大きいSIerでも委託開発の場合、セキュリティの観点から客先常駐で開発しなければならないケースは多々あります。
しかし、見方を変えれば転職せずに色々な企業で働くことができますし、時にはお客さまに気に入られ、引き抜かれて転職するケースもよくあります。
正社員なのに実態は派遣と変わらない?
派遣契約で客先常駐になると、与えられる権限や指揮命令系統が派遣先の社員責任となるため、働き方が派遣社員のようになります。
ただし、これも派遣元からは正社員の給与が保証されたうえで客先の企業で働くことができるので、悲観する状況にはなりません。
トラブルが原因で、残業や休日出勤をせざるを得なくなることがある
システムは作って終わりではなく使ってナンボの世界です。
バグのないシステムはありません。
システムの動作で不具合が発生した際、重要なシステムは夜中でも修正作業を命ぜられることがあります。
しかしながら、トラブル対応はもっとも技術力や人間力が向上する機会でもあり、修羅場をくぐると成長します。
IT企業にはどんな種類があるのか?
ひとくちにIT企業といっても、いくつかの種類にわかれます。
SI企業(SIer)
お客様システム開発の受託を請け負う企業のことです。大きくわけて3種類あります。
メーカー系
IBMやNECなどコンピューターメーカーの子会社で、受託開発を請け負う企業を指します。
親会社のメーカーが好きな人にはいいと思います。
特徴としては、お客様企業のシステム開発で、親会社のコンピュータが納入されるとセットで仕事が舞い込みます。
半面、親会社の業績に左右される脆さもあります。
ユーザー系
企業に属していた「情報システム部門」を独立させたIT子会社を指します。
親会社の処遇を継承する傾向があり、ワークライフバランスを重視する人はいいと思います。
わたしもユーザー系IT企業の社員です。
特徴としては親会社からの仕事がもらえるので安定している。
一方で親会社の要求を断ることができないストレスがつきまといます。
独立系
親会社をもたない純粋なIT企業です。
先端技術にかかわったり、とことんITの仕事をやりたい人におすすめです。
特徴としては、親会社の系列のしがらみがないため、お客様のシステム開発に最適なハードウェアやソフトウェアを提供できることです。
一方で仕事の受注が常に競争なので、働くにあたっては厳しい条件下におかれる場合があります。
Web系企業
Webを使って自社サービスを提供する企業です。
自社開発が多いので 最新の技術を取り組んでいるところが多いです。
社歴が浅い企業が多く、自由な雰囲気で若い人も多いです。
一方、会社も人も若いことの裏返しで、環境変化や会社の規模が変わることにより、経営が不安定になったり、人の入れ替わりも多かったりします。
組み込みソフト系企業
他にも組み込み系といって、ハードウェアにプログラミングすることを主とするIT企業もあります。
IT業界への就職・転職するには?
未経験でも入れるか?
入れます。今はコロナ禍の影響で就職、転職ともに全体的には冷え込んでいますが、リモートワーク需要の高まりでIT業界は求人があります。
新卒で就職するのに事前のITスキルは不要です。
周りで学生時代にプログラミング経験があった人がいたとしても、仕事として通用するには学ぶことが沢山あるので、後から追いつき追い越す機会はいくらでもあります。
別業種からエンジニアとして転職するのであれば「転職支援付きプログラミングスクール」でプログラミングスキルを身につけてからの応募をおすすめします。
年齢が20代であれば、以下の無料のプログラミングスクールを受講後、IT企業への転職をあっせんしてくれます。
無料相談や無料体験があるので、申し込んでみて様子をうかがってから決めるのが良いです。
転職支援付き無料プログラミングスクール
プログラミングの習得は独学でも難しいのになぜ無料で教えてくれるかというと、ITスキルを身につけた人材をIT企業に紹介することで、紹介料を得ることができるからです。
言うなれば、契約IT企業のプログラミング教習所といった位置付けになります。
実績のある無料プログラミングスクールは以下の2社になります。
≫GEEK JOBキャンプ_スピード転職コース(無料)ITエンジニア説明会申込【完全オンライン対応】
≫プログラマカレッジ(無料) 【フリーター・未経験歓迎】手に職をつけるプログラミング&就活スクール
もし、プログラミングが苦手でも、自作PCやガジェットが好きな人はインフラエンジニアのコースがあります。(IT業界では結構重宝されます。)
≫GEEK JOBキャンプ_社会人転職コース(無料)インフラエンジニアコース説明会申込【完全オンライン対応】
有料の転職支援付きプログラミングスクールは下記を参照してください。
転職サイト・転職エージェントの活用
異業種から前職の実績をアピールしてIT業界に転職する場合は、転職サイトや転職エージェントを活用するのが効率的です。
また、女性であれば、まずは事務派遣としてIT企業の中に入り、事務作業の依頼をこなしながら、プログラミングも少しずつ習得してできることを増やします。
その後、業態変更でエンジニアとして派遣先企業で正社員に登用してもらうという方法があります。
まずは無料登録や無料の資料請求を複数社にして、自分と相性の良い転職サイトまたは転職エージェントを見つけましょう。
まとめ
「IT業界やめとけ」は過去の話です。
いまや在宅ワーク環境も充実しており、平均残業時間も少なくなっています。
コロナによる緊急事態宣言で日本はIT化が遅れていることが浮き彫りとなりました。
今後あらゆる場面でITが必要となるのは間違いなく、人材需要はこれからもっと延び続けるでしょう。
しっかり情報を集めてホワイト企業に就職すれば、あなたの未来は明るいものになります。